9時から16時まで、みっちり座学を詰め込んだ挙げ句、学修科目だのなんだのと言われしっかり課題が出る。ついでにそれをうまくこなす要領も容量もないのでいろいろ復習しないと間に合わない私です。それに加えて何か新しいこと…あたらしいこと…とさまよっているので心労が尽きないというわけです。進まないプログラム系の課題も、特に夢もなく通う学校も、迷路というよりかは何もない、灰色の世界にいる、といった感じ。友人と話すときや、ふとした時にクラスメイトからかけてもらった言葉で時たまその世界の様子がくっきりと見えてくることはあります。だけど大抵はのっぺりとしていて焦りと不安が積もる日々。それを打開したくて、ここまでの3年、留学(行けなかったけど)やバイトをしてみたり。それでも今はまだ灰色の世界。追い打ちのように新学期特有の心の不安定さや課題がちらちらと自分を詰めてくるわけです。さて、これはまず自分の心持ちをどうにかせにゃならん、と思って母に進められた漱石の本を読んでいます。漱石の講演、講義のお話をまとめた短編集のようなものですが、1つ、今の自分にものすごくささった章があり、朝の電車で涙目になって読みました。漱石曰く、何かにぶつかるまでやってみれば良いのだ、と。特に目的が無くとも、手を出せることには手を出し続けて、ぶつかった結果が失敗だろうが、はたまた自分にとって利益のあるものだろうが、そのときには何かが自分の中に残るだろうから、それを糧にまた進めばいいと。今改めて思い返すとうん、確かに…そうよね…と思うレベルではありますが、朝の自分への響きようったらありゃしない。漱石自身の生い立ちや、勉強、職業への考えが私の中で何故かすっと入ってきて、とても楽しく読めています。題名が「私と個人主義」なだけあって、少しハードルが高く感じられて、母に勧められてから大分寝かせてしまっていたのですが、いま、このタイミングで、読めたことがすごく良かったと思っています。何かを追い求めているとき、自然とひきあわされることってありますよね。それは自分が頑張って追い求めたから。今の私だったらその漱石の言葉。まずは追い求めて、ご縁を繋げられた自分を褒めて、今日もまた、なにか新しい道を発見すべく生きようと思います。
eclatori